南野拓実がヤンマーとアンバサダー契約締結 JリーグC大阪のメインスポンサー

2022-06-09

農機や小型船舶などの製造・販売を行う国内大手のヤンマーホールディングス(本社大阪市、山岡健人社長)は7日までに、サッカー日本代表MF南野拓実(27=リバプール)とアンバサダー契約を締結したと発表した。

アンバサダーは、ブランディング活動のサポートをする役目で、同社は南野とともに「持続可能な社会の実現を目指す、当社のさまざまな企業活動を国内外に紹介していく企画に登場していただく予定です」と説明している。

Jリーグ・セレッソ大阪のメインスポンサーでもあるヤンマーのアンバサダーには、同クラブのレジェンドと呼ばれる香川真司(シントトロイデン)や清武弘嗣、乾貴士(ともにセレッソ大阪)、なでしこジャパンで活躍の宝田沙織(スウェーデン・リンシェピング)、林穂之香(スウェーデン・AIK)がいる。

好調同士の一戦はC大阪に軍配! タガート、加藤弾で湘南を退け今季初の3連勝【明治安田J1第16節】

2022-05-31

明治安田生命J1リーグ第16節、湘南ベルマーレvsセレッソ大阪が、29日にレモンガススタジアム平塚で行われ、2-0でアウェイのC大阪が勝利。今季初の3連勝を飾っている。

ともに今季初の3連勝をかけ、上り調子で迎える湘南とC大阪。天皇杯を挟んで来週にはYBCルヴァンカップ・プレーオフでも顔を合わせる両チームは、手の内をどこまで晒すかという点にも注目が集まった。

湘南は21日にヴィッセル神戸との裏天王山を制し、25日は首位の川崎フロンターレに圧勝。今節はその川崎F戦とほぼ同じメンバーを採用し、負傷した山本に代わって舘への変更のみにとどめた。

対するC大阪は21日の”大阪ダービー”で逆転勝ちを収め、水曜日の浦和レッズ戦も安定した守備を披露して快勝。こちらも先発の変更は西尾から鳥海への最小に抑えて臨んだ。

立ち上がりに清武がミドルシュートを見せたC大阪は、ショートカウンターからパトリッキにもチャンスが訪れる。これはGK谷の足に阻まれたが、18分にも高い位置でボールを奪い、試合を動かした。

相手のビルドアップをけん制し、舘から杉岡に出たところで毎熊がプレス。右サイドの高い位置で引っ掛けると、清武はシンプルにリターンパスを送り、毎熊は柔らかいクロスをゴール前へ送る。これをアガム・タガートが頭で合わせ、C大阪が幸先よく先制に成功した。

不調時のように自分たちのミスから失点を喫した湘南だが、崩れることなく反撃に転じる。30分にはボックス手前左から石原がミドルを放ち、3分後には米本、池田と前パスが通り、2試合連続の2ゴールと好調の町野がフィニッシュ。ボックス中央で受け、反転から右足を振り抜くも、左のポストに嫌われる。

さらに38分には米本のクリックリスタートから裏へ抜けた大橋がチャンスを迎えるが、DFに寄せられたためにコースが限定されたか、シュートは枠の右へ外れる。前半の終了間際には、ボックス手前左で得た直接FKを町野が左上隅を狙うもGKキム・ジンヒョンに右手一本でセーブされた。

前半終盤に勢いに乗った湘南は、ビハインドで迎えた後半も主導権を掌握。米本ら中盤でのボール回収力が際立ち、相手陣内でのプレーが続く。

59分にはタリク、大橋を下げて山田、瀬川を投入し、さらに前線の強度を上げると、61分には畑の大きな山なりのクロスがGKを越えてファーで石原。4分後には池田が原川をかわしてボックス手前右から放った左足フィニッシュを、瀬川が頭でコースを変えるも、ボール1個分ポストの左へそれた。

75分には杉岡のFKから途中出場のウェリントンが頭で狙うなど、クロスは多数入る湘南。だが、マテイ・ヨニッチを中心としたC大阪守備陣も中央は固く、精度の乏しさも相まって万全の体勢でのシュートは見られない。

ひたすら守備に追われた後半のC大阪だったが、終盤の連続CKもしのぎ切ると、前節同様に相手の隙を突いて追加点を奪取。94分、GK谷がボックスを出でルーズボールを処理すると、敵陣中央で加藤がパスをカット。無人のゴールへ流し込み、試合を決定づけた。

結局、このまま試合終了。したたかな攻撃と粘りの守備を披露したC大阪が、今季初の3連勝を飾っている。

C大阪U-18MF清水大翔(2年)_ほんの少し先の“未来”はずっと先の輝く“未来”へ。若桜の異才、覚醒中

2022-05-31

ほんの少し先の“未来”が見えているに違いない。前を向いた時に出てくるアイデアは、テクニックに優れた選手の揃うチームの中でも群を抜いている。穏やかな口調と、まだあどけなさすら残る表情は、あくまでもフェイク。この男から目を離せば、あっという間に急所を撃ち抜かれる覚悟を決めなくてはいけない。

「今まではボールを受ける時に緊張して、受けたくないこともあって、ミスが怖かったりしたんですけど、まず“自分の位置”にしっかり止めたら、相手も止まってくれたり、自分の下にボールがある安心感も出てきたので、そういう意味では島岡さんのサッカーに少しずつ慣れてきて、緊張も少しづつ解けて(笑)、やってこれていますね。それは継続しつつ、もっと自分主体でゲームを動かしていけるような形にしたいです」。

セレッソ大阪U-18(大阪)で頭角を現しつつある、確かな才能。MF清水大翔(2年=セレッソ大阪U-15出身)に見えるほんの少し先の“未来”は、もっとずっと先の輝く“未来”にそのまま直結している。

感覚は180度変わったという。「去年から島岡さんが監督になって、スルーパスの概念が変わったんです。今までは『スルーパスはスペースに出す』という感覚でやってきたんですけど、『スルーパスも足元に届けて、スペースに走らせない』というところは去年から意識してやってきました。最初は対面のパスから始めて、徐々に動きながら、味方が走っているところの足元に届けるという練習は、ずっとしています」。

その練習の成果が十二分に発揮されたのが、サガン鳥栖U-18(佐賀)戦のチーム3点目だ。MF伊藤翼(3年)からパスが届けられると、「自分自身はターンするイメージを持っていたんですけど、右足の方にパスが来たんです」と振り返る清水は、「一応背後を見た時に、身体の向きを作って待っているリツがいたので、あとは雑な感じになるかもしれないですけど、リツの足元に届けるというところだけを考えて、パスを出しました」とFW皿良立輝(2年)の足元にスルーパスをピタリ。貴重な追加点をアシストで演出してみせる。

「アイツが前を向いた時には、他のメンバーが見えていないところが見えていると思います。でも、まだそこの回数が少ないし、本人も足りないと感じているはずやし、ゲームの中で自分が作っていかないとダメな部分だと思いますけど、今年に入ってもちょっとずつ変化はしているんです」とは島岡健太監督。その力を認めているからこそ、求める水準はもちろん低くない。

本人もそのことはよくわかっている。「僕自身は体も小さいですし、線も細くて、対人も強いわけではないんですけど、守備の部分ではポジショニングやゴールに直結するところを防ぐという部分では、良い立ち位置を取れたと思います。攻撃では自分自身にも後半はゴールを狙えるチャンスがあった中で、シュートの本数が少なくて、パスの方を優先してしまったという面では、反省して次に繋げられればいいなと感じています」。自己分析もきっちりと、丁寧に言葉にできるあたりからも、クレバーさが窺える。

ジュニア時代は京都の長岡京SSでプレー。1歳上には静岡学園高のMF高橋隆大(3年)やガンバ大阪ユースのDF桒原陸人(3年)も在籍していたチームで腕を磨きながら、スクールに通っていた京都サンガF.C.のU-15のセレクションにトライするも、結果は不合格。練習参加を経て、雰囲気の良かったC大阪U-15へと進んだ経緯がある。「もともと寮にするつもりもあったんですけど。やっぱり家が良いなと(笑)」、今は電車で練習へと通っているというが、「公共交通機関の乗り継ぎがいいところなので、来るのは簡単ですね」とさらり。やはり生粋のサッカー小僧だ。

参考にしている選手は、聞けば納得。「外国人で言えばやっぱりイニエスタ選手で、日本人だと大島僚太選手です。センスでやっている部分ももちろんあると思いますけど、『いつそこを見ていたのかな?』『そういうパスはどうすれば出せるのかな?』ということをメチャメチャ考えさせられるような選手たちなので、そういう人たちは参考にしています」。

その上で、自分が目指すべきイメージも明確だ、「見ている人が『おお!』となるような、パスで驚きのあるプレーができる選手になりたいと思っています」。

桜色のユニフォームに袖を通した異才。清水が多彩な色で塗り上げていくピッチ上の“景色”は、もっとずっと先の輝く“景色”にそのまま直結している。

セレッソ大阪【J1リーグ第16節 湘南vs. C大阪】今季初の3連勝を目指す一戦。好調・湘南ベルマーレを破り、トップ3に肉薄したい

2022-05-31

鮮やかな逆転勝ちを収めた“大阪ダービー”に続き、前節は浦和レッズに2-0で勝利。今季初の連勝を果たし、順位も5位に浮上。チームの士気は上がっている。3連勝を目指して戦う今節は、湘南ベルマーレのホームに乗り込んでの一戦になる。リーグ3連戦の3試合目、さらには暑さも予想される15時キックオフ。タフな試合になることは間違いないが、総力を振り絞り、勝って上位に食らいつきたい。

ホーム連戦となった前節、セレッソ大阪は、“大阪ダービー”の勢いそのままに、序盤はチャンスを作るも仕留め切れずにいると、前半の中盤からは浦和に押される時間帯が続いた。何度か決定機も作られたが、無失点で前半をしのぐと、後半は「攻守に修正」(小菊昭雄監督)を図り、流れを引き寄せる。古巣戦となった山中亮輔のクロスで獲得したPKを清武弘嗣が決めて先制に成功すると、その後の浦和も反撃も抑え、終盤には毎熊晟矢のゴールで追加点。「こういう勝ち方ができるチームは、どんどん強く逞しく成長していく」と小菊監督も手応えを語る会心の試合運びで勝利を収めた。

チームとして、ボールを握った時、相手に握られた時、それぞれの時間帯における選手の役割が整理され、試合運びもスムーズになってきた現在。選手個々で見ても、2試合連続で複数得点の攻撃陣では、清武が好調。絶妙なパスでチャンスを作り、攻撃を引っ張っている。また、2試合連続で終盤に得点に絡んでいる毎熊も連勝に貢献し、オーストラリア代表に復帰したアダム タガートも、コンディションを上げている。そうした中で迎える今節の湘南戦も、いかに相手の守備を打破し、得点につなげることができるかがポイントになる。プレスとリトリートの守備戦術を使い分けてくる湘南に対し、セレッソとしては、相手の立ち位置も見つつ、効果的にボールを運び、フィニッシュに持ち込みたい。

セレッソと同じく湘南も、現在はリーグ戦で連勝中。公式戦では3連勝と勢いに乗っている。特に前節は敵地で川崎フロンターレに4-0の快勝を収めており、チームとしての戦い方も定まってきた感がある。特にボールを奪ってからの素早いカウンターは鋭く、セレッソとしても警戒が必要だ。「リスクマネジメントも含め、隙なく全員が集中して90分間戦うこと」を指揮官も試合のポイントに挙げたが、ビルドアップの際に、不用意なボールの失い方は極力避けたい。冒頭でも記したように、今節はリーグ3連戦の3試合目、さらには暑さの残る15時キックオフ。肉体的にもタフな試合になることが予想されるだけに、試合中の選手交代もカギを握り、最後まで走り抜く強いメンタルも要求される。連勝中のチーム同士、競った展開が予想される対決を制し、3連勝で、上位3チームに肉薄したい。