【日本代表】川島永嗣、W杯大会へ細部の詰めの大切さ強調「差がつくのは小さいところ」

2022-06-11

サッカー日本代表GK川島永嗣(39=ストラスブール)が11日、取材に応じ、11月のワールドカップ(W杯)カタール大会に向けて、細部の詰めの大切さを強調した。

川島は10年、14年、18年と3度のW杯に出場。期待されながらも1次リーグ敗退に終わった14年ブラジル大会、下馬評が低いところから決勝トーナメントに進んだ10年南アフリカ大会と18年ロシア大会を経験した。「(勝敗の)差がつくのは小さいところ」だという。「レベルが上がれば上がるほど、1つのシーンでなにを考え、どう判断するかが勝敗を変える」と、戦術や準備を超えたところに勝負のあやがあると実感を語った。

W杯という大舞台になれば「準備したから結果が出るというスタンスでいてはいけない。積み重ね以上のものが出せるかになる」と語る。周囲の予想をはるかに上回る力を見せた18年W杯ロシア大会のベルギー戦でさえ、最後の最後でひっくり返された。「(欧州CLを制覇した)レアル・マドリードが戦術的に優れていたかというとそういうわけではなかった。苦境に立たされたときにどれだけ盛り返せるかも大切になる」。

一朝一夕に培えるものではないが、6日のブラジル戦では学びが多くあった。出場機会こそなかったが、試合を見ていてブラジルは日本に比べて相手が嫌がる部分を突いてくる戦術眼があったように映ったという。「相手を見た上でやっていかないといけない部分でもあるかなと感じた。そういう細かいところはもっと自分たちが成長するために必要だし、差を埋めていくうえでは詰めていかないといけない」。王国ブラジルが残した成長へのヒントをここからものにすることが、W杯での躍進につながる。

【日本代表】久保建英、代表17試合目で初ゴールに「長かった…」デビューから3年、21歳6日

2022-06-11

サッカー日本代表(FIFAランク23位)MF久保建英(マジョルカ)が国際Aマッチ17試合目、21歳6日にして待望の初ゴールを決めた。ワールドカップ(W杯)カタール大会(11月21日開幕)に向け、森保ジャパン生き残りがかかる中で1つ結果を出した。

キリンカップ(杯)のガーナ(FIFAランク60位)戦に4-3-3布陣の右のインサイドハーフで先発出場。同じくW杯に出場するアフリカの強豪を相手に、2-1の後半28分に得点した。MF三笘が左サイドを突破し、ゴール前へパス。走り込んだ久保が左足で蹴り込んだ。久保は昨年6月5日、東京オリンピック(五輪)に向けたU-24日本代表の強化試合でもガーナ(U-24代表)から得点を奪っていた。

この日は3月29日のW杯アジア最終予選ベトナム戦以来の先発で、同じ右サイドを得意とする攻撃的MF堂安律とともにピッチに立った。開始3分で相手選手からタックルを右足に受けてピッチに倒れて悶絶する場面もあったが、闘志あふれるプレーを披露し、チャンスをものにした。

久保は2019年6月19日のエルサルバドル戦(2-0勝ち)の後半22分から途中出場し、18歳5日で日本代表にデビュー。98年のMF市川大祐が持つ17歳322日に次ぐ史上2番目の年少出場記録をつくり、代表最年少得点(金田喜稔19歳119日=1977年6月15日・韓国戦)の更新が期待されていたが、そこから3年も待つこととなった。

試合後、久保は「長かったですね、このまま一生入らないかと思っていました」と答えた。

久保は現状、右MFで伊東純也、堂安律に続く3番手にいる。2日のパラグアイ戦(3-1勝ち)には後半26分から途中出場したが、6日のブラジル戦(0-1負け)は出場機会がなかった。

残るは14日のチュニジア戦、そして9月に予定されている2試合の計3試合しかない。W杯登録メンバー26人入りを懸けたサバイバルへ、この得点を足掛かりとしたい。

<サッカー>韓国、パラグアイと2-2劇的ドロー

2022-06-11

パウロ・ベント監督が率いるサッカー韓国代表が10日午後8時、水原(スウォン)ワールドカップ競技場でパラグアイ代表と親善試合を行い、2-2で引き分けた。前半と後半にパラグアイのFWミゲル・アルミロン(ニューカッスル)に1ゴールずつ許したが、孫興民(ソン・フンミン、トッテナム)のFKゴールと鄭優営(チョン・ウヨン、フライブルク)の終了間際のゴールで劇的に追いついた。

パラグアイはFIFAランキング50位で、今月の4連戦のうち戦力が最も低いチームだが、韓国代表は孫興民のゴールが生まれるまでは劣勢で0-2とリードされていた。南米特有の速いテンポと安定したボール支配能力を見せたパラグアイは速い逆襲で何度か韓国のゴールを脅かした。韓国代表は前半23分、守備のミスからアルミロンに最初の奪われたのに続き、後半開始5分にも守備が崩れて失点した。

良くない雰囲気を変えたのは孫興民だった。後半21分にペナルティボックス正面で得たFKを孫興民が右足でゴール左上に正確に突き刺した。6日のチリ戦のFKゴールをもう一度見るような名場面だった。

1-2で敗色が濃厚となった後半ロスタイム、今度は若手の厳元尚(オム・ウォンサン、蔚山現代)と鄭優営(チョン・ウヨン)の呼吸が光った。厳元尚が右サイドから折り返したパスを鄭優営が落ちついてゴールに蹴り込み、劇的に引き分けに持ち込んだ。

これで韓国のパラグアイ戦の歴代対戦成績は2勝1敗4分けとなった。韓国は1986年の最初の対戦で1-3で敗れて以降36年間にわたりパラグアイに一度も負けていない。

韓国代表はブラジル、チリ、パラグアイに続いてエジプト(FIFAランキング32位、14日ソウル)との今月最後の親善試合を行う。

天才・小野伸二も驚がく!日本代表のキーマン鎌田大地「ワクワク感を与えてくれる」

2022-06-11

11月にカタールで開幕するワールドカップへ向けて強化試合4連戦に臨んでいる日本代表は2日、パラグアイから4ゴールを奪い快勝した。この試合で注目されたのが鎌田大地、25歳。元日本代表の天才司令塔が見た鎌田の才能とは…?

日本代表のキーマン鎌田大地

2日のキリンチャレンジカップ2022パラグアイ戦。し烈な代表サバイバルが始まる中、ひときわ輝きを放ったのが鎌田大地だ。7カ月ぶりに代表復帰を果たすと、インサイドハーフとして抜群の運動量で攻守にわたって奔走した。1ゴール1アシストをマーク、代表生き残りへ強烈なインパクトを残し、手ごたえを口にした。 「いつも通り自分らしいプレーができたと思うし、このまま続けていきたいなと思います」

天才・小野伸二も驚がく!

「きょうのパフォーマンスを見て、監督もうれしい悩みが増えたんじゃないかと思います」 こう語るのは、日本史上最高のファンタジスタ小野伸二(42・現在は北海道コンサドーレ札幌に所属)だ。日本、オランダ、ドイツ、オーストラリアでプレーしワールドカップには3度出場、見る者の想像を凌駕する奇想天外なプレーでピッチの支配者であり続けた。そんな小野の目に鎌田のプレーはどう映ったのか? 「冷静さだけじゃなく、隅々までピッチを見れている。相手にとって一番嫌なところを毎回選択していた」 その冷静沈着なプレーの裏にあったものは… 「ヨーロッパリーグとかそういうものを経験して、優勝というものが自信につながった中で、ああいうプレーが出たんじゃないかなと思います」 ドイツの名門フランクフルトに所属し、今季は公式戦で9ゴールをマーク。ヨーロッパの強豪が集うヨーロッパリーグでは2021-02シーズンのフェイエノールト小野伸二以来、日本人20年ぶりとなる優勝を達成した。

鎌田大地の武器

タレントひしめく日本代表の中盤で、この男の確固たる武器とは?鎌田は自身の強みをこう挙げる。 「得点に絡めるということくらいですかね。中盤やるならうまく得点に絡めたらいいなと思います」 フランクフルトでも時にFWを任されるなど、その決定力は折り紙付き。それでいて中盤MFでは様々な役割を担うことができるハイブリッドなプレーヤーだ。そんな今、ノリに乗っている男は2日のパラグアイ戦で小野伸二をも唸らせるプレーを披露した。 それは後半36分のプレー。細かいタッチでドリブルを仕掛けると、相手の裏を突くタイミングでシュート。意外すぎることもさることながら、このシュート、DFの股の下を通していたのだ。これには小野も驚きを隠せない。 「ゴールには至らなかったですけど、ペナルティエリア内にドリブルで進入していって、そこでアウトサイドでシュートするんだ!?みたいな。人を楽しませてくれる、何をしてくれるんだろう、次どういうプレーをするんだろうという、ワクワク感を与えてくれるプレイヤーですね」

「勝ち続けてワールドカップまでいきたい」

まさに冷静と情熱の間で変幻自在のプレーを見せる唯一無二の男、鎌田大地。 「代表入りへの競争は激しいと思いますけど、しっかり結果を残せれば問題ないかなと思います。W杯は子供の頃から夢見てやってきているところなので、活躍すれば自分の名前ももっと売れると思うし、勝ち続けてワールドカップまでいきたいと思います」 11月に開幕するW杯本大会に向け、鎌田の躍進はここからさらに加速していく。

森保采配に疑問。なぜガーナ戦でシュミットではなく川島を先発させたのか

2022-06-11

6月10日のガーナ戦は、この前のパラグアイ戦と同じ4-1で日本が勝利という結果に終わった。ワンサイドゲームとまでは言わないまでも、日本がほぼ主導権を握った試合だった。

先制点の崩しは素晴らしく、三笘の個人技も光り、久保のA代表初ゴールもあった。ガーナ戦だけを切り取れば1失点したものの、完勝に近いゲームだった。それでも個人的には内容で完敗だったブラジル戦(0-1)の“残像”があったせいで、素直に喜べない試合となった。

ガーナの守備陣をドリブルやパスで切り裂いた三笘もブラジル戦では完璧に止められ、仕事らしい仕事ができなかった。果たして、日本はワールドカップ本大会でドイツやスペインを相手にどう戦うのか、そんなことを想像しながらガーナ戦を観ていたので、4-1と勝ったところで特別な感情は湧いてこなかった。

ガーナ戦の見どころはチームの出来云々よりも、サバイバルだった。その点で、三笘は大いにアピールできていたし、久保と堂安のコンビも存在感を示した。パラグアイ戦で精彩を欠いた久保はさて置き、三笘と堂安はワールドカップ本大会のメンバー入りに大きく近づいたのではないだろうか。また、左SBの伊藤も及第点以上の活躍でワールドカップ参戦が見えてきた。

そのサバイバル以外に興味を惹かれる点はあまりなく、少なくとも今回のガーナ戦はワールドカップ本大会を勝ち抜くうえでのサンプルにはならなかった。ドイツやスペインを相手にガーナ戦のような展開にはならないはずで、だからこそ特別な感情は湧かなかったのだ。

ただ、サバイバルで気になったのはGK。ガーナ戦で先発起用された川島はワールドカップ・アジア最終予選の采配から判断するかぎり、“不動”の三番手と見てみた。その川島をなぜスタメンで使ったのか。シュミットではなく川島を選んだ点で、森保采配に疑問を抱いた。

ワールドカップ初戦のドイツ戦、警戒すべきポイントのひとつが相手のセットプレー。ドイツの高さに対抗するなら、4バックは右から冨安、板倉、吉田、伊藤がおそらくベスト(ブラジル戦の出来を見るかぎり板倉を控えに回すのはもったいない)で、GKは197センチのシュミットがベター。だから、DFとの相性を見極めるうえでも、ガーナ戦ではシュミットを起用したほうがよかったのではないかと、そう思ったのだ。

川島よりも足技に優れ、権田よりも上背があるシュミットにワールドカップでスタメンを任せても大丈夫か、その可能性を探る意味で今回の4連戦は非常に重要で、だからこそガーナ戦で彼を先発させるべきだった。10年ワールドカップから3大会続けてゴールマウスを守ってきた川島の実力は、今さらテストしなくても把握できるはずだが……。

キリンカップ開幕 W杯出場のチュニジアがチリに勝利

2022-06-11

キリンカップサッカー2022の1回戦第1試合が10日に行われ、チリ代表とチュニジア代表が対戦した。  FIFAワールドカップカタール2022の南米予選で7位に終わったチリ。今回の招集メンバーは中南米でプレーする選手たちが多く選出されているが、ガリー・メデルやパブロ・ガルダメス、フランシスコ・シエルラルタ、ベン・ブレレトンといったイタリア、イングランドでプレーする選手たちも先発となった。

アフリカ最終予選ではマリを退けて2大会連続6回目のW杯出場権を獲得したチュニジアは、欧州や中東でプレーする選手を多数選出。来日前のアフリカネーションズカップ予選ボツワナ代表戦にも出場していたナイム・スリティやセイフェディン・ジャジリなどがスタメンとなり、マンチェスター・Uでトップチーム昇格を果たしたハンニバル・メイブリはベンチスタートとなった。

両チームともフォーメーションはアンカーを1人置く「4-3-3」を採用。両サイドバックが高い位置を取り、ウイングもサイドに張って、アタッキングサードに素早く侵入することを狙う。立ち上がりはチュニジアが押し込むシーンが多かったが、時間の経過とともにチリのボール保持時間が長くなると、38分に左SBエウヘニオ・メナのマイナスクロスからブレレトンのシュート、さらにこぼれ球をホアキン・モンテシノスがプッシュしたが得点に至らず。すると41分、チュニジアは左サイドから中央を経由して右SBモハメド・ドレーガーに展開すると、ファーサイドへのクロスボールに左SBアリ・エラブディがダイビングヘッドで合わせて、先制に成功した。

後半に入ると先制したチュニジアペースに。54分、左アーリークロスからヘディングでの落としをジャジリがシュートしたが、チリGKサカリアス・ロペスが好セーブでしのいだ。時間の経過とともに1点が欲しいチリが再びボールを保持するようになると76分、メナの左クロスからロニー・フェルナンデスがフリーでヘディングシュートを打つシーンもあったが、枠を越えた。

89分、チュニジアはショートカウンターからチリゴールに迫ると、いったんはブロックされるが、途中出場のメイブリが拾って右サイドに展開。ドレーガーがエリア内深い位置まで侵入し、マイナスのボールを、こちらも途中出場のイサム・ジェバリが難なく流し込んで、決定的な2点目を獲得した。後半アディショナルタイムにチリはPKを獲得したものの、ディエゴ・バレンシアのキックはGKアイメン・ダーメンがセーブ。試合はそのまま終了してチュニジアが2-0で勝利している。

勝利したチュニジア、敗れたチリはそれぞれ、日本vsガーナの勝者、敗者同士で14日に対戦する。

【スコア】チリ 0-2 チュニジア

【得点者】0-1 41分 アリ・エラブディ(チュニジア)

0-2 89分 イサム・ジェバリ(チュニジア)

「W杯本番を想定できる相手」と日本代表を高評価 本大会に向けてブラジル代表CBも“本番モード”に

2022-06-07

日本代表はキリンチャレンジカップ2022でブラジル代表と対戦。ブラジル相手に善戦したものの、ネイマールにPKを決められてしまい0-1と敗戦した。日本代表はブラジルの猛攻を凌ぎながらカウンターで1点を狙うなど、終盤までどちらが勝つか分からない好ゲームを演じた。

ブラジルメディア『Globo』にて試合後のインタビューに応じたマルキーニョスが、今試合を「最初にいくつかのチャンスを逃してしまった。我々のミスは日本に自信を与えてしまった」と振り返る。チャンスを何本も作りながら、権田修一の好守もありブラジルは決め切ることができず。それが日本に勢いをもたらしたと反省した。

また対戦した日本代表については「ボールや展開が速かった。それは非常に良い試合であり、難しいテストだった。ワールドカップの準備になったし、本番の対戦相手を想定することができるチームだった」と高評価。そういった中でも勝ち切ったチームに「テストゲームでも最善を尽くす」と自信を口にしている。

古橋亨梧のスピードや南野拓実や三笘薫のドリブルで再三好機を見出すものの、最後までゴールを奪うことはできなかった。スピードと強さを誇るマルキーニョスに上手く守られてしまったが、勝利のために最善を尽くして守り抜くブラジルを経験することができた。これを次に生かすには、ガーナ戦での勝利が必須だろう。ブラジルほどの強豪でもW杯に向け、本番モード全開だ。日本もテストマッチから勝利を意識した戦いを見せ、結果につなげていくことが重要だ。